【店部推薦図書32】「Auggie Wren’s Christmas Story」ポール・オースター(洋書)



作者のポール・オースターは1947年生まれ、海外のポストモダン文学のなかでは、日本でも人気のある作家の1人です。

この「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」は1990年のクリスマス、ニューヨークタイムスに掲載されました。

「願望充足の絵空事、大人のためのおとぎ話」にすぎないクリスマス・ストーリーを他者=オーギー・レンに語らすという構造、ミニマルで余韻の深い「推理」を残し、都会の喧噪にポッと静かで小さな灯りをともすようなストーリー。闇に向かう青白い冬の夕方、感じのいい喫茶店なんかで読むと、かなりグッとくるでしょう。

クリスマスは、何でもいいと思うのですが、人のためにちょっといいことをする日。そうであれば良いな、とこのお話を読んで思いました。

翻訳は新潮文庫『スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス 』に収録されていましたが、現在は絶版のようです。

ですが、一番おすすめなのは映画です。
ウェイン・ワン監督。脚本はオースター自身が書いています。ストーリーは追加され、群像劇となっていますが、ラストで語られる「クリスマス・ストーリー」にしっとりと着地します。
ぜひ一度ご覧ください。



500円で販売中(出したとたん売れてしまいました、すみません)。