店部ブログ

【店部推薦図書35】「トリツカレ男」いしいしんじ(新潮文庫)

いしいしんじは1966年生まれの小説家。2000年に初の長編小説『ブランコ乗り』で本格デビューし、『トリツカレ男』はその翌年に発表。 2012年に出版された『ある一日』で織田作之助賞を受賞されました。おめでとうございます。 80年代は物語が崩壊・解体する時代ではなかったでしょうか? どんどん外面の加速度が増し、内面の物語が欠如する過程として80年代をとらえれば、90年代は廃墟とな...

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【店部推薦図書34】「英語歳時記 普及版」監修=土居光知・福原麟太郎・山本健吉 編集=成田成寿(研究社出版)

シェイクスピアのソネット(詩)に詠み込まれている季語が、新古今和歌集より多いと知った時、日本人としての自負のようなものがガラガラと音を立てて崩れました。 四季、その自然を愛でる日本人のアイデンティティとは何だったのか? この本は翻訳ではなく、日本で企画編集された英米の歳時記(英語ではなく日本語で書かれています)。 普及版とはいえ、1500ページ越え、13000円もするシロモノ。ど...

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【店部推薦図書33】「私の辞書論」福本和夫(河出書房新社)

福本和夫は1894年(明治27年)生まれのマルクス主義者、思想家です。彼のマルクス理論は当時「福本イズム」と呼ばれ、特に若者に大きな影響を与えました。 1928年投獄されますが不転向を貫き14年間入獄。 戦後、政治活動を再開しますが1958年に日本共産党を除名処分。1983年没しますが、その後、忘れ去られた思想家として柄谷行人などに「再発見」されます。 本書は、投獄されていた時期...

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【店部推薦図書32】「Auggie Wren’s Christmas Story」ポール・オースター(洋書)

作者のポール・オースターは1947年生まれ、海外のポストモダン文学のなかでは、日本でも人気のある作家の1人です。 この「オーギー・レンのクリスマス・ストーリー」は1990年のクリスマス、ニューヨークタイムスに掲載されました。 「願望充足の絵空事、大人のためのおとぎ話」にすぎないクリスマス・ストーリーを他者=オーギー・レンに語らすという構造、ミニマルで余韻の深い「推理」を残し、都...

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【店部推薦図書31】『「日本人らしさ」とは何か−日本人の「行動文法」を読み解く』竹内靖雄(PHP文庫)

作者の竹内靖雄は1935年生まれの経済学者、専門は経済思想史。 「日本人らしさ」を考えること。 江戸時代なら、中国文化の中での日本人のアイデンティティーを見つけるために、国学というのがありました。 明治時代は日本文化が激変する時代でした。その中で内村鑑三、岡倉天心、新渡戸稲造、九鬼周造などは日本文化のタームをわかりやすい、キャッチーでポップなもの、つまり国内外の誰でもわかるよ...

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